1,000円カットの先駆けであるQBハウス
って行ったことありますか?
今は1,200円に値上げしているようですが、
普通の美容院でカットしたら男性でも
3,000円~4,000円はしますので、
値上げしても値段は相場の半分以下です。
QBハウスの1号店ができたのは1996年
だそうで、今から26年前。
当時小学生だった私は、子供ながらに、
「1,000円でカットなんて儲からないん
じゃない?」
と勝手に心配したのを覚えています。
しかし、そんな心配をよそに、今では
日本国内に565店舗、海外に135店舗、
合計700店舗を展開する成長を遂げていた
そうです。笑
※ QBハウスのHP掲載上の店舗数
なぜQBハウスは、相場の半分以下の
値段で、これほどの成功を収めることが
できたのでしょうか?
その答えは、QBハウス公式HPの
トップページにでかでかと出てくる
「QBあるある」を見ればわかります。
トップページを開くたびにQBあるあるの
内容は変わるのですが、何回かクリック
して出てきたQBあるあるはこんな感じです。
【QBあるある】
・指名する必要がない。選択を迫られる
日常からの解放だ。
・「伸びた分だけ」これが俺の決めゼリフ。
・掃除機で吸われるって、人生経験として
貴重じゃないか。
・QBでいい。いつのまにか、QBがいい。
公式HPによると、QBハウスのメニューは
ヘアカットの一つだけで、ヘアカットに
かかる平均時間は12分15秒だそうです。
スタイリストの指名もなければ、
予約も必要ありません。
シャンプーもなく、代わりに掃除機のような
エアウォッシャーで髪を吸い取って終わり
です。
ある程度スタイルの要望も聞いてもらえる
そうですが、この時間では限界がある
でしょう。でも、それでいいんです。
QBハウスのお客さんは、伸びた髪を切って
ほしいだけで、スタイリストとじっくり
相談したいとも思っていないし、
もちろんシャンプーも要りません。
それを上手く表現しているのが、
先ほど紹介した「QBあるある」です。
その他にも、短時間でカットをするために、
QBハウスのカット席はそれ専用に開発され
ていたり、パッと寄れるように駅やショッ
ピングセンター内などの好立地に店舗を構え
ていたり、色々な工夫がなされています。
たった1,200円でも、
12分でカットできるのであれば、
60分で5人カットできますし、
成長できたのもうなずけますよね。
カットの品質が普通でも、
「メニューが一つ、指名なし、予約なし、
シャンプー代わりに掃除機、特別な
カット席、好立地」
などのさまざまな差別化が、
QBハウスの成功を支えています。
差別化の手段は決して製品の品質だけ
ではないことを、QBハウスは改めて
教えてくれます。
あなたの会社でも、品質以外で差別化
できるところがないか、もう一度
考えてみてください。
P.S.
先日紹介した3つの基本戦略で言えば、
QBハウスは典型的な集中戦略
(コスト集中)にあたります。
コスト集中戦略を取る場合でも、成功してる
ところはしっかり差別化もできてるんです。
P.S.2
私は美容院派です。笑