3つの基本戦略とは?
質問者
経営戦略が大事とはよく言われますけど、具体的に何から考えればよいのでしょうか?
税理士
3つの基本戦略のうち、どれか1つを選ぶところから始めていきましょう。

「経営戦略を考えろ!」なんて言われても、
まず何から考えていけばよいのかわからない
ですよね。

世界NO.1の企業戦略家として呼び声が高い
マイケル・E・ポーターによると、
業界で平均以上の業績を達成するためには、
次の3つの基本戦略のうちいずれか1つを
選択しなければなりません。

まず、これをどれか1つ選ぶところから
始めて行きましょう。


【3つの基本戦略】
1.コスト・リーダーシップ戦略
2.差別化戦略
3.集中戦略(コスト集中or差別化集中)


いずれも選択しない「万人向き」の平凡な
戦略は、ひとかけらの競争優位も持てず、
平均以下の業績しかもたらさないと
ポーターは言います。

3つの基本戦略を順番に解説しますので、
あなたの会社はどれにあてはまるのか、
また、どれを選ぶべきかを意識しながら
読んでみてください。


1. コスト・リーダーシップ戦略

その名のとおり、その業界で
低コスト・メーカーの評判を取る戦略です。

ライバルと同じか少し安い価格で売っても、
ライバルより低コストで製品・サービスを
提供することによって、平均以上の収益を
上げることができます。

低コストの要因はさまざまですが、
規模の経済性によるもの、独自の技術による
もの、他社より有利な原材料の入手ルートに
よるものなどがあります。

規模の経済性とは、規模が大きいほど、
設備や広告などにコストがかかっても、
製品1個あたりにかかるコストが小さく
なることです。

例えば、
製品のテレビCMに10億円かけたとしても、
その製品が1億個売れるとしたら、製品1個
あたりにかかった広告費はたったの10円
(10億円÷1億個)です。

一般的に大企業の方が、規模も大きければ
技術力も高く、入手ルートも多いので、
どちらかと言えば大企業向けの戦略と
言えます。

しかし、小さな会社でも余計なサービス
を省いた低コスト設計などによって、
コスト・リーダーシップ戦略をとる
ことは可能です。

ちなみに、コストリーダーシップ戦略
をとっている代表的な企業やブランドは
次のとおりです。名前を聞いただけで
安いとわかるあたり、低コスト・メーカー
の評判が取れている証拠です。

【コストリーダーシップ戦略の代表例】

  • ユニクロ
  • ダイソー(100円ショップ)
  • 楽天モバイル(格安スマホ)
  • ジャパネット

※自社調べ


2.差別化戦略

他社と差別化して、
あるニーズを満たすのは自社しかない
という体制を作る戦略です。

独自の価値がある製品・サービスを提供する
ため、一般的にコストは高くなりますが、
それ以上に高い価格で売れるため、
平均以上の業績を上げることができます。

差別化の手段は、
製品そのもので差別化するだけでなく、
マーケティング方法によるもの、サポート
によるもの、流通システムによるものなど
さまざまです。

例えばマクドナルドのコーヒーは100円~
150円ですが、スターバックスのコーヒー
は350円以上します。※HP掲載価格

もちろんスターバックスはコーヒー専門店
ですので、製品そのものの品質差もあるで
しょうが、マクドナルドのコーヒーも認証
農園から仕入れたアラビカ豆100%で、
自社焙煎までしている力の入れようです。

それでも値段が数倍違うのは、製品その
ものの差だけではなくて、スターバックス
の高級感のある店内、コーヒーの品揃え、
店員のサービスなどの違いがあるからです。


小さな会社はお客さんの数も少ないので、
サポートを柔軟に行うことによって差別化
を狙う方法は使いやすいのでおすすめです。

差別化の手段は決して製品の品質だけでは
ないことを覚えておいてください。

差別化戦略をとっている代表的な企業や
ブランドは次のとおりです。いずれも
高級感のあるイメージが定着している
と思います。

【差別化戦略の代表例】

  • エルメス
  • BMW
  • Apple
  • スターバックス

※自社調べ


3. 集中戦略
(コスト集中or差別化集中)

業界を細分化してターゲットを絞り込み、
その狭い業界の中で競争優位を勝ち取ろう
とする戦略です。

細分化した狭い業界の中で、
コスト・リーダーシップ戦略をとるならば
「コスト集中戦略」、
差別化戦略をとるならば
「差別化集中戦略」
となります。

というのも、
業界全体をターゲットとしている業者は、
幅広いニーズに応えるために、
どうしても中間的なサービスが中心に
なってしまいます。

しかし、ターゲットを絞って特定のニーズ
に応えることに集中できれば、
業務を一本化してコストカットしたり、
かなり大胆な差別化をして支持を得たり
することもできます。

コスト集中戦略、差別化集中戦略を
とっている代表的な企業やブランドは
次のとおりです。

【コスト集中戦略の代表例】

  • QBハウス(1,200円カット)…安く手早くカットして欲しいニーズに集中。
  • イケア…デザインが良い家具を安く買いたいニーズに集中。

【差別化集中戦略の代表例】

  • ライザップ…トレーニングの中でもダイエットしたいニーズに集中。
  • 星野リゾート…リゾート運営がしたい資産家のニーズに集中。

※自社調べ


もう一度質問しますが、
あなたの会社はどの戦略を選びますか?
必ずどれか一つを選択してくださいね。

P.S.
ちなみに私は集中戦略(差別化集中)
をとっています。キャッチコピーが
「小さな会社のためのオンライン専門
の税理士事務所」ですから、
あからさまですね。笑

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