最近リーダーシップ研修の運営に携わっていまして、今日は税金の話ではなく、理想のリーダーに関する話をしたいと思います。
唐突ですが、皆さんが喜んでついていきたいリーダーって、どんな特徴や資質を兼ね備えたリーダーですか?
頼りがいがある人?決断力がある人?思いやりがある人?
人によって答えはバラバラになると思うのですが、20ヵ国以上で200万部超売れたリーダーシップ・チャレンジ(ジェームズ・M・クーゼス、バリー・Z・ポズナー著)という書籍の中で行われた大規模なアンケート調査によると、この質問に対する答えは驚くほど一致していたそうです。
つまり、皆がリーダーに同じような特徴や資質を求めていたということです。
どんなアンケートかと言いますと、リーダーの特徴や資質を次の20項目の特質に区分し、この中から「喜んでついていきたいリーダーにいちばん必要な特質」を7つ選んでもらうものです。
尊敬されるリーダーの20の特質
勇気 | 独立心 | 率直さ | 野心 |
思いやり | 自制心 | 支えになる | 忠誠心 |
決断力 | 正直さ | 仕事の能力 | 想像力 |
頼りがい | 寛容さ | 先見の明 | 成熟度 |
知性 | 公平さ | 協調性 | やる気にさせる |
お手軽なアンケートではなくて、30年間にわたって6つの大陸で、10万人超を対象に行われた大規模なアンケート調査です。
調査の結果、何とこの20の特質のうち4つの特質は、どの時代においても常に得票率50%以上を獲得しました。
一方で、その他の16の特質については、どの時代でも常に得票率は50%未満となり、明暗がはっきり分かれました。
ではその4つの特質とはどれのことかというと、得票率が高かった順に次のとおりです。
ついていきたいリーダーに共通する4つの特質
1. 正直さ
2. 先見の明
3. 仕事の能力
4. やる気にさせる
特に正直さについては、どの時代でも得票率80%以上を獲得するぶっちぎりNo.1だったようです。
リーダーたるもの未来を見据える先見の明があった方がいいでしょうし、仕事の能力も高い方が尊敬できます。
また、やる気にさせてくれるリーダーについていきたいって気持ちもよくわかりますが、ぶっちぎりNo.1が正直さであったことには驚きました。
てっきり勇気とか思いやりが上位にくるものだと予想していたのですが。
なぜ正直さがぶっちぎりNo.1なのかというと、そもそも人は信用できない人についていきたくないからです。
だからこそリーダーに求められるのは、嘘をつかないこと、約束を守ること、有言実行することなど、案外基本的な行いを誠実に守ることのようです。
勇気や思いやりももちろん大切ですが、「言ったことを守る」という基本が一番大切で、その基本が一番難しいという深い話でした。笑