長くビジネスをしていると、お客さんの中には一定数金払いが悪い人もいますよね。
・必要以上に値切ってくるお客さん
・過剰なサービスを無償で要求してくるお客さん
・報酬をなかなか支払ってくれないお客さん
…などなど。
私はそういうお客さんがいても、お金に困っているなら助けてあげたいと思ってしまうタチで、異常に安い顧問料で契約を続けたり、報酬の支払いが遅れてもあまり催促しなかったり、なんてことがザラにありました。
当然、そんなことを繰り返していると自分が苦しくなるわけで、昔メンタルトレーナーの先生に相談したことがあります。
「困っているお客さんを助けたいと思ってしまい、顧問料を払えないお客さんとも契約が切れないのですが、これっていけないことなんですか?」と。
この質問に対する先生の回答が明白かつ実用的でしたので、この教えを今でもずっと守っています。
どういう回答かとういうと、
「プライベートで無償の愛を注ぐのはいいことですが、ビジネスに必要なのはあくまで条件付きの愛です。条件が守れないお客さんと付き合う必要はありません。上場企業は決して報酬の未払いを見逃したりしません。人助けがしたいなら、プライベートでやってください。」
といった内容です。
たしかに、プライベートであれば少々だらしない家族や友達でも関係を切ったりしませんし、逆にそういうところが可愛く思えたり、困っていれば無償で手伝ってあげたりすることもよくありますよね。
でもこれをビジネスに当てはめてしまうと、正当な対価を受け取れなくなってしまいますし、プロとしての仕事の質も落ちてしまいます。
プライベートと違って、ビジネスの上では「商品・サービスの内容」「商品・サービスの対価」「対価の支払時期」などの条件を守れる人だけと付き合い、愛情を注ぐべきです。
私はこれを教わってから、無償で仕事を受けることはほとんどなくなりましたし、顧問先の経営状態に関わらず、報酬の未払いはきっちり回収しています。
冷たいと思われるかもしれませんが、そのおかげでビジネスが楽になって仕事の質も上がりましたし、全く後悔はしていません。
以前の私のように、ビジネスとプライベートの区別が曖昧になって苦労している人は、「ビジネスは条件付きの愛」と割り切って、条件を守れる人とだけお付き合いするよう心がけてみてください。
P.S.
これは得意先だけでなくスタッフにも言えることで、労働条件を守れないスタッフを雇い続ける必要はありません。きちんと条件を守ってくれたスタッフだけに愛情を注ぎましょう。笑